遺品整理業者の歴史
遺品整理業は、日本の社会の変化とともに生まれた比較的新しい仕事です。このページでは、遺品整理業が生まれた背景から、業界団体の設立、これからの業者に求められることまでを、業界団体の立場からまとめます。
遺品整理業が生まれた背景
かつては、亡くなった方の家財の整理は、家族や親族、地域の人たちが行うのが一般的でした。しかし、核家族化や単身世帯の増加、親子が離れて暮らす家庭の増加によって、ご遺族だけで遺品を整理することが難しいケースが増えていきました。
遠方に住んでいて何度も通えない、賃貸住宅の退去期限が迫っている、家財の量が多すぎて手に負えない。こうしたご遺族の負担を引き受ける専門業者として、遺品整理業が生まれました。
遺品整理業の主な歩み
「キーパーズ有限会社」
日本初の遺品整理専門会社として「キーパーズ有限会社」が設立しました。
遺品整理専門会社の歴史はまだ浅く、最初の専門会社の設立から数えても20年余りです。
初の企業が設立された後、しばらくの間は世間ではほとんど耳にすることのなかった業種ですが、近年テレビドラマ「遺品の声を聴く男」や「遺品整理人・谷崎藍子」、さらに映画「アントキノイノチ」などで遺品整理の業者が題材とされることが増え、少しずつ世の中の人に知られるようになってきました。
遺品整理士認定協会
一般社団法人 遺品整理士認定協会が設立されました。
協会が設立した当初2011年の時点で関連業者は全国で3,000社ほどでしたが現在、国内で登録されている遺品整理業者は1万を超えるとされています。
遺品整理総合相談窓口協同組合
岡山県を本部として遺品整理業界初の国の認可【国中整計建第170号】を頂いた遺品整理総合相談窓口協同組合が設立されました。


業界が抱えてきた課題
遺品整理業の認知が広がり、業者の数が増えた一方で、トラブルも目立つようになりました。当組合が設立された2015年当時は、次のような問題が少なくありませんでした。
- 一般廃棄物の収集運搬の許可を持たない業者による家財の回収
- 回収した家財の不法投棄
- 作業後に、見積額を大きく上回る料金を請求する
- 貴重品や形見の品を雑に扱う
遺品整理業には、廃棄物処理法や古物営業法など、複数の法律が関わります。こうした法令を知らないまま、あるいは軽く考えたまま営業する業者がいることが、業界全体の信頼を損ねる原因になってきました。

これからの遺品整理業者に求められること
遺品整理業はまだ歴史の浅い業界であり、業者を選ぶご遺族や管理会社の目は年々厳しくなっています。これからの業者には、次のような力が求められると当組合は考えています。
- 法令を守り、自社の許可の範囲を正しく説明できること
- 見積もりの内訳を明確にし、追加料金のトラブルを防ぐこと
- 孤独死の現場などに対応できる、特殊清掃・消臭の技術
- 故人とご遺族の気持ちに配慮した、遺品供養の知識
当組合は、組合員同士の研修や情報共有を通じて、こうした力を備えた事業者を増やし、業界の健全化に取り組んでいます。


