ユーザー満足度よりも自社の利益を最大限に考える特殊清掃とは

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インターネットで調べて「この特殊清掃業者なら期待できる!」 またはホームページを隅々まで見渡すと「許認可が多いから安心!」「TV出演などマスコミ実績も多いから安心!」など自分の直感で業者選びをしたが、作業が終わってから「何か納得しない!」と思うことありませんか? それはユーザー満足度を全く考えていない業者の罠に騙されている可能性もあります。ここでは、ユーザーから文句を言われない程度の微妙な手口で、仕事の獲得だけ到達地点とする特殊清掃業者の存在を解説いたします。

目次

騙されるな!見積で作業成約を最大の目的とする特殊清掃業者に

通常は見積で作業成約したらユーザーの期待に応えるクオリティーの仕事を行おうとする訳ですが、残念ながらユーザーの期待に応えるクオリティーよりも自社の利益を最大限に考える特殊清掃業者が存在しております。もちろん企業運営する上で、利益も重要となりますが、ユーザーファーストを無視する特殊清掃業者の存在は残念で仕方ありません。

特殊清掃業者の多くが社長一人で会社運営している訳では無く、必ずと言っていいほど社員、アルバイトなど数名のスタッフを雇っております。そこに勤めていたスタッフが転職をした際に、驚くほど酷い会社運営を行っていた事実を耳にすることが増えてきました。

クレームが来ない程度に少ないスタッフで工期を早く終わらせる残念な考え方

作業仕事はどうしても手間がかかります。通常はその手間に対して、ユーザーは対価を支払っております。しかし手間が少なければ、スタッフの人件費は節約でき、更に労働時間も短く済みます。その代り作業が終わってみて「特殊清掃なのに、各部屋がいまいち綺麗じゃない。」「この程度の清掃技術がプロの仕事なの?」「何か納得しない!」と思うことあるでしょう。しかし「大きなミスも無いのでクレームをいう事も出来ない。」この曖昧な完成度で仕事を終わらせ、少ない人件費と少ない労働時間で、自社の利益だけはしっかりいただくのが、新手の魂胆です。

どうせ一度しか作業依頼は来ないから…

特殊清掃には不動産管理会社や葬儀社など、企業から仕事をいただく場合(BtoB)と、相続人や住まいの連帯保証人など一般人(BtoC)から仕事をいただく場合があります。この際、不動産管理会社や葬儀社など仕事をいただく場合は、その後も何度も取引が発生する可能性が高くなります。その反面、相続人や住まいの連帯保証人など一般人から仕事をいただく場合は、その時限りの一度だけの仕事の作業依頼が圧倒的に多いのです。

したがって腹黒い特殊清掃業者になると「どうせ一度しか作業依頼は来ないから…」と適当な仕事ぶりで終わらせる傾向もあります。この被害を避けるためには、BtoB主体にリピーターの獲得重視で作業を行う特殊清掃業者の選択が望ましいでしょう。

実際の実力より評価が高く感じる企業サイトの見せ方に騙されるな!

特殊清掃の必要を考えている場合「知り合いに特殊清掃業者が居ない」「頼れる人に聞いたが誰も特殊清掃について的確なアドバイスが得られない」など頼るべきところが存在しない場合、多くがインターネットを活用することでしょう。しかし企業サイトだけを見て、失敗しない特殊清掃業者の選び方が分かる人は、ほとんどいないでしょう。また腹黒い特殊清掃業者になると、ユーザーが安心感を抱きやすいポイントを良く知っており、企業サイトを見ただけで実際の実力よりも優れた特殊清掃業者に感じさせる見せ方を良く研究しております。

資格や許認可の多さに安心感を抱くユーザー心理を逆手に取る企業サイトの見せ方

もちろん資格や許認可は多くあった方が、ユーザーには安心感が生まれることでしょう。但し「資格」や「許認可」は実際の実力とは違います。特殊清掃であれば「消臭技術」や「清掃技術」の実力が、必ずしも資格や許認可の有無とイコールではありません。資格や許認可がたくさんあっても「消臭技術」や「清掃技術」がいまいちな場合もあります。反対に資格や許認可がほとんど無くても「消臭技術」や「清掃技術」が優れている場合もあります。

特殊清掃業者の「お客様の声」は真実と嘘を見分けるべき!

インターネット上にあふれる口コミ情報は信頼できるのか? 飲食店のランキングサイト「食べログ」で“やらせ”が次々と発覚し、問題視されている。特殊清掃業者の口コミ情報は信用できるのか? 結論から申すと、どう考えても自作自演と思われるような口コミ情報も目にします。 その反面、真実と思われる口コミ情報も目にします。大切なのは、全てが真実の口コミ情報と思わないことでしょう。

特殊清掃業者の設備で見分ける消臭技術と清掃技術

企業サイトに設備の写真が少ない場合、消臭技術と清掃技術の見当が分かりづらいです。したがって消臭技術と清掃技術を知られたくない特殊清掃業者は、設備の写真をオープンに公開しておりません。また社内見学を歓迎しない場合も設備を見られると消臭技術と清掃技術が有る程度は分かってしまうので、来社を拒む訳です。

特殊清掃業者の清掃技術を見分ける設備とは

  1. 酸性の洗剤なら何がラインラップされているのか? その中で尿石落としには何の洗剤を使うのか?
  2. アルカリ性の洗剤なら何がラインラップされているのか?(どんな銘柄で何種類あるのか?)
  3. 除カビ用の洗剤なら何がラインラップされているのか?(木部のカビは何の除カビ剤を使うのか?)
  4. シール剥がしにはどんな道具が使われているのか?
  5. 窓清掃含む清掃用具一式は充実しているのか?
清掃薬剤
消臭機材

特殊清掃業者の消臭技術を見分ける設備とは

  1. オゾン発生器は何機所有しているのか?(またはどんな機種を所持されているのか?)
  2. 電動噴霧器は何がラインラップされているのか?(何機所持されているのか?)
  3. 手動噴霧器は何がラインラップされているのか?(何機所持されているのか?)
  4. 消臭薬剤は何がラインラップされているのか?(次亜塩素酸ナトリウム・二酸化塩素・ドムスなど)
  5. 臭気測定器は何がラインラップされているのか?(効果的で無い機種も多い)

まとめ

特殊清掃業者の中には大きく分けて「消臭」こそが特殊清掃の全てと考える場合と「消臭」と「清掃」の両方ができて特殊清掃の全てと考える場合があります。「消臭」だけの場合と「消臭」と「清掃」の両方を実行する場合は当然、手間も大幅に異なります。それなのに、どちらも同じような見積金額となることが多く感じます。ここでBtoCの場合は「消臭」だけの特殊清掃で通用することもありますが、BtoBの場合は「消臭」と「清掃」の両方の完成度が高くないとリピーターになっていただけません。この認識の違いで作業の幅が異なるため、ユーザーには不信感が生まれているように思います。

また当組合でも特殊清掃のご相談・御見積等を承っております。お気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

(東京都)マインドカンパニー合同会社、代表社員の鷹田です。
清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、IICRC認定資格のTrauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)やFire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)を学んでおります。当協同組合では、理事とサイト管理者を務めております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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