【開催報告】杉並区立永福図書館で孤独死セミナー「孤独死2,000件超、17年間で見た実態とは」を開催しました

杉並区立永福図書館で開催した孤独死セミナーで講演する鷹田 了
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2026年9月5日(土)、杉並区立永福図書館・コミュニティふらっと永福で、地域の皆さま向けの講座「孤独死2,000件超、17年間で見た実態とは」を開催しました。杉並区立永福図書館と地域包括支援センター ケア24永福の共催による「永福秋の特別講座」の第1弾で、当組合へのご依頼を受け、理事の鷹田 了が登壇しました。

当日は約30名の方にご参加いただきました。年代は30代から80代以上まで幅広く、ご自身が一人暮らしの方、離れて暮らす親御さんを心配するご家族、賃貸住宅のオーナーなど、さまざまな立場の方が熱心に耳を傾けてくださいました。講座が終わった後も個別のご相談が続き、このテーマへの関心の高さをあらためて感じる時間となりました。

目次

開催概要

  • 講座名:永福秋の特別講座 第1弾「孤独死2,000件超、17年間で見た実態とは」
  • 日時:2026年9月5日(土)14:30〜(約90分)
  • 会場:杉並区立永福図書館・コミュニティふらっと永福
  • 共催:杉並区立永福図書館・コミュニティふらっと永福/杉並区地域包括支援センター ケア24永福
  • 講師:鷹田 了(遺品整理総合相談窓口協同組合 理事/マインドカンパニー合同会社 代表)
  • 参加者:約30名

当日お話しした内容

講座のゴールは、孤独死を「他人事」から「自分事」にしていただくこと。そして、予防のヒントと、いざという時の相談先を持ち帰っていただくことです。公的データと17年間の現場経験の両方から、6つのパートでお話ししました。

1. 孤独死とは何か

「孤独死」には統一された定義がありません。行政は「孤立死」という言葉を使い、内閣府は「発見までに8日以上経過した死亡例」を孤立死の推計対象としています。阪神・淡路大震災後の仮設住宅で社会問題になった経緯や、孤独死の背景にある「セルフネグレクト(自己放任)」についても解説しました。

2. データで見る孤独死の実態

2025年に一人暮らしの自宅で亡くなった方は全国で76,941人(警察庁)。このうち22,222人は発見までに8日以上かかり、7,148人は1カ月以上見つかりませんでした(内閣府推計)。男性が約8割を占め、年代では70代が最も多くなっています。会場のある杉並区でも、高齢者のおよそ5人に1人が一人暮らしで、2040年には区民の4人に1人が高齢者になると見込まれています。

3. 現場では何が起きているのか

特殊清掃の工程(現地調査、養生、清掃・消毒、消臭、原状回復)をご紹介し、「発見が早かったケース」と「遅れたケース」を比較しました(どちらも複数の現場をもとに一般化した事例です)。毎朝のLINE連絡が途絶えた翌日に娘さんが動いたケースでは、通常の清掃と遺品整理だけで済みました。一方、異臭の苦情で約1カ月後に発覚したケースでは、床下の解体や階下への補償まで必要になりました。違いを生んだのは「日常のなかに、気づく仕組みがあったかどうか」です。

あわせて、物が増える、通院や服薬をやめる、郵便物がたまるといった、現場で共通して見られる「危険信号」もお伝えしました。

4. 遺されたご家族が直面すること

警察対応、葬儀、特殊清掃、賃貸契約の解除、相続手続きと、ご家族は仕事や生活を続けながら、期限のある手続きに追われます。費用も、原状回復だけで平均61.1万円(日本少額短期保険協会「第10回孤独死現状レポート」)かかります。そして現場でご家族からほぼ必ず聞くのが、「もっと早く気づけていたら」という言葉です。

5. 事前にできる備え・地域での見守り

大がかりな仕組みがなくても、「気づかれる状態」は日常のなかでつくれます。

  • ご本人:生活リズムを誰かと共有する。緊急連絡先を冷蔵庫に貼る。
  • ご家族:連絡の頻度を決めておく。訪問時に冷蔵庫や郵便物を確認する。
  • 地域と道具:あいさつや見守り活動に加え、センサーや電球型の見守りサービスも活用する。

最後に、ケア24永福の窓口と相談内容をご紹介しました。介護認定を受けていない段階でも、「近所に気になる方がいる」という相談でも受け付けてもらえます。

6. まとめ

死因の6割以上は病死です。病気で亡くなることは避けられなくても、「一人で、気づかれないまま」亡くなることは減らせます。講座の締めくくりには、「確信がなくても、『気になる』だけで相談していい」というメッセージをお伝えしました。

参加者アンケートから

アンケートには21名の方にご回答いただきました(杉並区在住20名、区外1名)。60代・70代の方が13名と半数を超え、30〜50代の方も7名いらっしゃいました。感想をいくつかご紹介します。

亡くなってからの清掃会社の方の目線でのお話。貴重なお話を聞けました。父が一人暮らしをしているので気になって、話を聞きに来ました

40代

本人ができる備え(ひとり暮らし)を知ることができた。自分の周りの人に声掛けなどをしていきたいと思った

50代

1人暮らしで不安ですが、教えていただいたことを参考にしています

50代

賃貸オーナーとして参加しました。今後、孤独死が増える傾向がみてとれるので、気を付けられることを見つけていきたいと思います

60代

テレビやネットニュースで見聞きしてはいない、生の声によるリアルを感じることが出来た

30代

「自分事」として聴かせていただきました。感謝

70代

つながりの大切さを感じられ、大変参考になりました

70代

「実際の事例が聞けてよかった」「リアルなお話で、いろいろな対応が必要なことが分かった」という声も多く、現場を知る立場からお話しする意味を、私たち自身があらためて実感しました。

講座を終えて

孤独死は、発生してから対応するだけでは防げません。現場を知る私たち事業者が、図書館や地域包括支援センターなど地域の皆さまと連携し、「気づく仕組み」の大切さを伝えていくことも、業界の大事な役割だと考えています。

講座を共催し、当組合にお声がけくださった永福図書館とケア24永福の皆さま、そしてご参加くださった皆さまに、心より御礼申し上げます。

登壇者プロフィール

2008年より特殊清掃の現場に従事|特殊清掃2,000件超

一般廃棄物収集運搬会社で8年間の業務経験を積み、2008年から遺品整理・特殊清掃の現場に従事。

孤独死現場をはじめ、ゴミ屋敷、汚部屋、カビ・ヤニ汚れ、火災・水害現場の復旧など、累計2,000件を超える現場に対応しています。

IICRC国際資格認定 TCST(特殊清掃)/FSRT(火災復旧)保有(IICRC登録番号:70139861)

特殊清掃の施工事例を見る>>

セミナー・講演のご依頼を承ります

当組合では、図書館・自治体・地域包括支援センター・自治会・不動産管理会社などを対象に、孤独死や遺品整理、特殊清掃をテーマにしたセミナー・講演をお引き受けしています。対象の方や時間に合わせて内容を調整できますので、お気軽にご相談ください。

杉並区立永福図書館で開催した孤独死セミナーで講演する鷹田 了

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この記事を書いた人

平松 充恵のアバター 平松 充恵 事務局

遺品整理総合相談窓口協同組合、事務局担当の平松です。
組合の窓口として
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・笑顔
を大切に、相談者様に寄り添ったサービスを心掛けております。
皆様から「ありがとう」と「笑顔」を頂けるよう、精進して参ります。

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