プロ伝授!企業サイトと見積で確認したい遺品整理事業所の選び方

インターネット調査
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身内が亡くなり相続人になってしまい葬儀後には「遺品整理」を行わなければならず、あなたは時間的な制約もあり遺品整理業者を探しておりませんか?巷で言われている「高額請求」「不法投棄」などの心配ごともあり、良き業者に出会えるためインターネットで情報集めをしておりませんか?

ニュース等でご存知のように、遺品整理業者の中には「高額請求」「不法投棄」を行う悪徳業者が存在しているのも残念ながら事実ですが、誠実な遺品整理業者もたくさんいます。そんなあなたの努力が無駄にならないため、国家認定組合の私たちが「あなたに相応しい遺品整理業者の見分け方」を解説いたします。

目次

業者選定の見積前にウェブサイトでぜひ確認したい6つのポイント

ここでは遺品整理業者をお探しの場合、ぜひ知っておいて欲しいポイントを6つお伝えします。すべて確認することで、あなたが理想とする遺品整理業者に巡り合える可能性が高くなると言えるでしょう。

インターネットで遺品整理業者探し

実際に記載された住所に事業所は存在するのか?

遺品整理と言う業務は訪問型のサービス業です。通常ならご依頼者様が遺品整理業者へ訪問することは、ほとんどございません。
その特性を悪用して例えば、東京都港区青山など信頼度の高いエリアにて、本当に事業展開しているかのように見せかけるバーチャルオフィス(住所のみのレンタル)を活用している事業所も存在しております。
つまり法人であっても実際にその場にオフィスや倉庫が無くても会社登記ができてしまいます。

したがって実際の事業所はウェブサイトに記載されている場所から遥か遠い他県に存在していることも珍しくありません。
ここで問題なのは、自社の印象を少しでも良くしようと背伸びしている行為であり、本当の事業所を伏せていることから、正直者の印象を抱けない遺品整理業者となります。
つまり自社の都合だけを考え、他にも嘘、拡大解釈の告知などを行っている可能性が高くなります。
一番良い方法は、実際にアポイント無しでウェブサイトに記載されている住所へ足を運び、事業所としての看板を確認しましょう。

GoogleMapを活用するなどして、事業所の存在を確認する方法もありますが、それだけでは不十分でしょう。
また看板だけ設置されており、事務所も倉庫も存在しない可能性もあるので、是非事業所の内部を見たいところです。
アポイント無しの訪問でも快く事業所内を見学させてくれる遺品整理業者なら気持ちの良いサービスを期待できる可能性が高いと言えるでしょう。

会社概要ページは隈なく確認する。

会社概要ページにおいて、特に注意深く見る点は以下の項目でしょう。

  • 事業所の理念を確認する。
  • 代表挨拶を確認する。
  • 損害賠償保険の有無を確認する。
  • 許認可の有無を確認する。
  • 主業務を確認する。

事業理念や代表挨拶を見ることで、何となくは肌感覚が合う事業所なのか確認できることでしょう。

遺品整理の作業中に故意でない場合も器物損壊の際に賠償賠償保険は加入されている方が、ご依頼者様や事業所側の双方とも安心できる材料の一つになるでしょう。

遺品整理の法規制には、廃棄物処理法、古物営業法、家電リサイクル法、小型家電リサイクル法、道路運送法が関係します。そこで必要な許認可を確認しましょう。

主業務を確認することで、遺品整理に伴うサービスも確認できます。例えば、相続による不動産売買なども行っているのか、遺品整理の後でハウスクリーニングが作業対応可能なのか、確認できます。

「専任制なのか?」「分業制なのか?」見積前にサイトで確認!

遺品整理業者の作業スタイルには、「専任制」の場合と「分業制」の場合が存在しております。
遺品整理業者の専任制とは、多くの葬儀会社のように、見積の段階から作業終了までご依頼者様に寄り添って業務を担当いたします。
遺品整理業者の分業制とは、見積や実際の作業は異なる担当者が業務を担当いたします。
どちらもメリットやデメリットが存在しますので、ご依頼者様の志向に合う遺品整理業者選びの参考にされたら幸いです。

スクロールできます
作業スタイル比較  メリットデメリット
専任制 見積から作業終了まで担当者が同じなので、ご依頼者様の意図・欲求を満たしやすい。窓口が担当者1名なので、担当者の力量次第でサービスの質が決まってしまう。
分業制同じ仕事を繰り返すことで習熟度も高まり知識が深まり専門化されています。遺品整理では、見積や作業を分業することで、ご依頼者様に気持ちに対して、行き違いが発生する可能性が高くなる。

業者選定の大事な要素なので、ウェブサイトを見渡ししても「専任性」か「分業制」か分からない場合は、実際の見積りで質問しましょう。

「職人気質なのか?」「商人気質なのか?」見積前にサイトで確認!

遺品整理業者の中には、大きく分けて「職人気質」と「商人気質」の事業所特性が存在しております。ご依頼者様の肌感覚として、どちらの事業所スタイルが好ましいのか?おそらく長い人生経験の中で好みのスタイルは確率していると思われます。

「職人気質」な事業所の特徴とは

スタッフにも厳しく作業品質を重視する

仕事に対して誇りと熱意を持っている事業所なので、さらに高みを目指して妥協せずに取り組みます。スタッフ各自に対しても厳しく、もっと良い作業品質にするための努力を怠りません。
自社の求めるレベルに達するまで納得しません。そのため、仕事にそこまで熱心ではない人からしたら、面倒に感じることもあるでしょう。

責任感が強く完璧主義

仕事に対しての責任感が強く、難しい仕事であっても途中で放棄することも誰かに任せることもしません。
完璧を追い求めていくので仕事の面で安心感があり、重要な仕事を任されることが多いでしょう。

納得するまでチャレンジし続ける

「この程度で良いか…」という妥協は一切しません。仕事に対してストイックな姿勢で向き合うので、納得がいく作業品質を求め何度でもチャレンジし続けます。

「商人気質」な事業所の特徴とは

職人であれば、技術や品質重視で「良いものが売れるはず」と思うと考える一方、「商人気質」であれば、市場を重視し「売れるものは良いもの」と考えるという見方が多い。

業者体質を知るためウェブサイトを隈なく確認しても「職人気質」か「商人気質」か分からない場合も見積りで質問しましょう。

口コミ情報は信じるな!作業実績で評価する。

「ステルスマーケティング」と言う言葉をご存知でしょうか?略して「ステマ」とも呼ばれておりますが、自作自演にも関わらず、あくまで中立的な立場を装い良い口コミや良い評価を行う行為です。「サクラ行為」「ヤラセ行為」とも呼ばれております。
例えば、お客様の声アンケートはがきでは実際のお客様では無く、社内のスタッフや外部のアルバイトスタッフなどに自社の都合よい評価を書かせて、それをウェブサイト上で公表しております。
あたかも本当のお客様がアンケートはがきに記載したように見せかける騙す行為なのです。
したがって全ての遺品整理業者が「ステマ」行為を行っている訳ではありませんが、実際に顔出しされているお客様以外は、疑いの目で大半が「ステマ」行為だと思った方が賢明な判断と言えるでしょう。
但し、この顔出しもホームページ素材写真などを活用されている場合もあるので、基本的に「お客様の声」は信用しない方が無難な判断でしょう。

お客様の声(自作自演が多発している)

唯一「YouTube」などの動画でお客様と遺品整理業者のスタッフが一緒に顔出しされている場合は、真実味の高い「お客様の声」となることでしょう。

「お客様の声」よりも「作業実績」を良く確認しましょう。
遺品整理の現場は、ドラマのセットのように毎回、毎回、違う家財を用意することは困難で、自作自演は不可能に近いです。作業実績は嘘をつきにくいのです。
したがって、遺品整理の現場画像が多ければ、それだけ作業実績も多いと評価されるべきでしょう。
「お客様の声」よりも「作業実績」を確認する方が、真実味があります。

真実の遺品整理料金表は見当たらない。「客寄せ」にすぎない料金表と理解する。

ウェブサイトにて多くの遺品整理業者の料金表を見渡すと、大半が「間取りに対して30,000円より」など最低料金の表示が目立ちます。これだと最低料金は分かるが、間取りに対して上限はいくらになるの?と疑問を感じたことありませんか?

間取り料金目安
1K30,000円∼
1LDK50,000円∼
遺品整理料金表の参考例(1)

または次のような最低料金と最大料金を記載した料金幅を記載した料金表も目立ちますが「料金目安を大きく超える場合があります。必ず訪問見積りをご利用ください。」などの注意書きが補足されており、結局のところは最大料金は不透明でいくらなの?と疑問に感じたことありませんか?

間取り料金目安
1K30,000∼80,000円
1LDK40,000∼100,000円
                   ※ 但し「料金目安」を大幅に超える場合がございます。
遺品整理料金表の参考例(2)

どの遺品整理業者も料金目安と公開しており、真実の遺品整理の料金幅はほとんど公開されておりません。
これには、遺品整理業者側の意図があるのです。
この料金表に安い料金単価を目立たせることで安さでユーザーを引き付け、とりあえず電話やメールでお問合せをいただき、そこから巧みな話術で仕事の獲得を狙う魂胆です。

実際のところ、遺品整理現場を訪問せずに料金をお伝えすることは不可能です。しかし言い方は悪いですが「客寄せ」にすぎない目安に疑問を感じる料金表が多く目立ちます。

遺品整理の見積で確認したい6つのポイント

ウェブサイトで遺品整理業者の特性をある程度、理解した後には故人様宅へ訪問していただきたい遺品整理業者が決まったことでしょう。そこで実際の見積りでスタッフから聞き込みすることで、あなたの理想とする遺品整理業者に出会える確率が格段と高くなることでしょう。ここでは電話対応から見積りで是非確認したい6つのポイントをお伝えいたします。

遺品整理業者の電話対応は、事務員対応型とベテランスタッフ対応型が存在。

初めて業者へ遺品整理サービスをご利用する場合は、分からないことが多数あることでしょう。
そこで遺品整理業者へ電話したが質問に対して、対応された事務員より「折り返し担当者より電話させます!」と言われた経験ありませんか?
このように遺品整理作業の経験が無い事務員が対応されている業者は、マニュアル通りの回答しかできないことが多いのです。

一方、ベテランスタッフが全ての電話窓口に対応している業者は、どんな質問にも即答できる利点があります。
この場合、多くは転送機能を活用してベテランスタッフの携帯電話へ繋げております。
それぞれにメリット、デメリットがあり、比較することで是非どちらの業者体質が自分好みであるのか、判断基準の一つに考えましょう。

対応力の比較 メリット         デメリット
事務員対応直ぐ電話に出れる。早ければ2∼3コール。普段は現場作業を行っていないため、質問には満足な回答が難しい。
ベテランスタッフ対応質問には即、満足な回答を期待できる。転送されているので、作業状況や運転中の状況で直ぐ電話に出れないこともある。
遺品整理業者の電話対応

見積訪問はスーツ派と作業着派に分かれている。身だしなみと対応力を確認する。

作業着
スーツ

結論から言うと「スーツ」でも「作業着」でもどちらでも良いと思う。
私たちの経験から言ってもスーツを着込んだ見積だから特別に印象が良くなると訳ではないようです。
大切なのは身だしなみでしょう。遺品整理現場へ身内でなく、他人の遺品整理業者に作業を任せる訳ですから、出張見積に来たスタッフは清潔感がある身だしなみが望ましいでしょう。
具体的には、ピアスの有無、長髪か短髪か、髭の有無、髪色は染めてないか、爪は綺麗か、ご依頼者様好みの身だしなみなのか確認しましょう。また作業当日に現場へ足を運ぶ他のスタッフの身だしなみも質問しましょう。
更に言葉遣いは丁寧かどうか、質問や相談に対して親身に答えてくれるかどうか「対応力」も確認しましょう。

廃棄物処理のやり方を確認しましょう。

一般家庭から排出される廃棄物は、一般廃棄物収集運搬許可が必要となりますが、実は一般廃棄物収集運搬許可にも2つの種類の許可が存在していることをご存知でしょうか?

  1. 事業系一般廃棄物収集運搬許可
  2. 家庭系一般廃棄物収集運搬許可
廃棄物処理

遺品整理の場合は、事業系一般廃棄物収集運搬許可業者による廃棄物処理は違法となります。必ず、家庭系一般廃棄物収集運搬許可業者しか廃棄物処理できないルールとなっております。
ところが、東京23区など首都圏を中心とした地域では、家庭系一般廃棄物収集運搬許可業者の存在していない市区町村も数多く見当たります。
したがって事業系一般廃棄物収集運搬許可業者しか存在しない市区町村なのに「一般廃棄物収集運搬許可業者に委託しています」なんて言われたら、それは明らかに違法行為をしている訳なんです。
この場合は少し手間がかかりますが、法規制を守るなら市区町村の指定日の指定時間に、家の前へ粗大ごみ等を出す必要性があります。

未熟な遺品整理業者だと、一般廃棄物収集運搬許可は、事業系と家庭系に分けられていることすら知らないのです
当然、法規制を良く理解されていない訳ですから、遺品整理業者選定の候補から外した方が賢明な判断と言えるでしょう。

ウェブサイトを隈なく見ても記載が見当たらなく、気になることは確認する。

見積に来ていただく前にウェブサイトを隅々まで拝見したが、知りたい情報が見当たらないこともあるでしょう。そんな時は、出張見積に来ていただいたときに、遠慮せずにどんどん質問しましょう。
また探したい情報が見当たらない(辿り着けない)内容のウェブサイトは、「お客様の役に立つ内容」に寄り添っていない可能性が高いです。
サービス業の姿勢として、そんな遺品整理業者にご依頼者様へ寄り添うサービスが期待できるのだろうか?疑問を感じるべきでしょう。

「御社の売りとダメなところは何ですか?」と質問しましょう。

つまり長所と短所を質問しましょう。
長所は自社の強みです。しっかりとした根拠や過去のエピソードに基づいて説得力のある内容が聞けたなら優良スタッフの可能性が高いでしょう。

短所を聞く時は、短所を改善するために日頃から努力していることや、意識していることも聞けるのか?これがとても重要だと思います。
要は短所を良く理解していながら、前向きに改善するための努力を行っているのか知ることが出来たなら、好印象なスタッフと言えるでしょう。

見積に持参する所持品を確認する。

誠実な遺品整理業者なら必ず見積の際に持参する所持品が多数あることをご存知でしょうか?具体例として以下の6項目は必需品と言えるでしょう。

  1. 担当者の名刺
  2. 会社のパンフレット
  3. 見積書とボールペン
  4. 作業請負契約書
  5. 下履き用のスリッパ等
  6. メジャーなど長さや幅を測れるもの

上記の3つ(ボールペン除く)は見積時に必ずご依頼者様へ手渡しするものです。もしどれか手渡しされなかったら、誠実な遺品整理業者からかけ離れている可能性が高いかもしれません。
作業請負契約書は「作業成約」した際に手渡しされるか、後日に郵送されることでしょう。
また下履き用のスリッパを持参するのは当たり前で、メジャーは例えばピアノを搬出するのにドアの幅は通過できるのか?大型の箪笥や冷蔵庫は階段を通過できる幅なのか?
それとも窓から吊るし作業で下ろすのか?などの判断で幅や長さを測るために必要な道具です。

まとめ

このページでは「ウェブサイト」と「実際の見積」に絞って遺品整理業者の選び方をプロ目線で解説しました。
遺品整理業者をお探しのご依頼者様にとって料金の高い、安いだけの判断基準だけでなく、事業所体質(企業体質)やスタッフ資質をウェブサイトと実際の見積の両面から見極めることが、理想とする遺品整理業者に巡り合うコツだと思います。

そして、在り来たりの情報ばかりの集客だけに拘る遺品整理の一括見積サイトやポータルサイトでは得られない情報提供を行ったつもりです。前回の「プロ伝授!技術力不足の特殊清掃業者を見極める5つの方法と対策」に続き、プロだから分かる情報提供したつもりです。
この情報が大なり小なり手助けが出来たとしたら大変嬉しいことです。


今後も「こんな情報が欲しかった」と思われるような情報発信を届けられるよう努力したいと思います。

また当組合でも遺品整理のご相談・御見積等を承っております。お気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

(東京都)マインドカンパニー合同会社、代表社員の鷹田です。
清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、IICRC認定資格のTrauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)やFire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)を学んでおります。当協同組合では、理事とサイト管理者を務めております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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